
「毎日上司に『お前は無能だ』と怒鳴られます。みんなの前で叱責されるのが辛くて…。でも、これは私の成長のための『指導』なんでしょうか?」

「いいえ、人格を否定する言葉や、必要以上の叱責は『指導』ではありません。それは明確な『ハラスメント(暴力)』です。」
職場のハラスメントは、受けている本人が「自分の能力不足のせいだ」と思い込まされてしまう点に最大の恐怖があります。 しかし、厚生労働省の「ストレスチェック(80項目版)」にもハラスメントに関する項目が明記されている通り、これは個人の忍耐力の問題ではなく、組織が対処すべき「安全配慮義務」の問題です 。
心が完全に折れてしまう前に、今の状況を客観的に見つめ直し、自分を守るための行動を起こしましょう。
「指導」と「パワハラ」の決定的な違い
厚生労働省は、パワーハラスメントを「優越的な関係を背景に、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、就業環境を害すること」と定義しています。
わかりやすい境界線は「業務の改善に向かっているか」か「人格を攻撃しているか」です。
後者のような言葉が含まれていれば、それは明らかにレッドカードです。
心が壊れるプロセス:適応障害のリスク
ハラスメントを受け続けると、脳は常に「戦闘モード(緊張状態)」になり、やがてガス欠を起こします。 これが「適応障害」や「うつ病」の入り口です。
これらのサインが出ているなら、あなたの心はすでに限界を超えています。「逃げる(休む)」準備を始めてください。
反撃ではなく「防衛」の準備を
ハラスメントに対抗するために、今すぐできることがあります。それは「証拠」を集めることです。 会社や外部機関に相談する際、感情論ではなく「事実」として伝えるために、以下のメモを残してください。
録音が難しくても、こうした詳細なメモ(日記)は、法的な証拠として認められるケースが多くあります。
まとめ:会社よりも、あなたの命が大切
「辞めたら生活できない」「逃げたら負けだ」 そう思うかもしれません。しかし、メンタルヘルス不調で再起不能になるリスクに比べれば、休職や転職は「戦略的な撤退」です。
まずは、社内のコンプライアンス窓口や、労働基準監督署の「総合労働相談コーナー」へ、集めたメモを持って相談に行ってみてください。 あなたが悪いのではありません。環境が悪いのです。
