
「また今年もストレスチェックの時期か…。質問も多いし、正直めんどくさいなぁ。これ、適当に答えても大丈夫だよね?」

「その気持ち、わかります。でも、その『適当な回答』が、あなたを守るセーフティネットを無効にしてしまうかもしれません。」
2015年から、従業員50人以上の事業場で義務化された「ストレスチェック制度」。 毎年なんとなく受けて、結果をそのまま引き出しの奥にしまっていませんか?
実は最近、このストレスチェックが進化しているのをご存知でしょうか。 今回は、あなたの職場の「隠れたリスク」をあぶり出す、ストレスチェックの賢い使い方について解説します。
そもそも、何のためにやるの?
ストレスチェックは、会社があなたのプライバシーを覗き見るためのものではありません。 目的は大きく分けて2つあります。
- 「一次予防」:自分のストレス状態に気づき、メンタル不調を未然に防ぐこと。
- 「職場環境の改善」:集団ごとの結果を分析し、ストレスの多い部署や働き方を改善すること 。
つまり、これは「心の健康診断」であり、会社に対して「この部署、働きすぎですよ!」とデータで訴えるチャンスでもあるのです。
「57項目」と「80項目」の違い
皆さんが受けているチェックシート、実は2種類あることをご存知ですか? 従来の「57項目版」と、より詳しく分かる「80項目版」です。もしあなたの会社が「80項目版」を採用していたら、ラッキーかもしれません。
特に注目すべきは、80項目版にある「職場で自分がいじめにあっている(セクハラ・パワハラを含む)」という質問(No.77)です 。 ハラスメントは個人の問題として片付けられがちですが、ストレスチェックを通じて「組織の問題」として可視化できるようになったのは大きな進歩です。
「高ストレス者」と判定されたら?
結果票に「高ストレス」と書かれていて、ドキッとしたことはありませんか? この判定が出た場合、希望すれば医師(産業医)による面接指導を受けることができます。
「面接を希望したら、会社での評価が下がるのでは…」と不安になる方もいるかもしれませんが、法律により、面接を申し出たことを理由に解雇や不利益な扱いをすることは禁止されています。
まとめ:自分を守る「武器」にしよう
ストレスチェックは、単なる事務手続きではありません。 忙しい日々の中で、置き去りにしがちな「自分の心」と対話する貴重な時間です。
今年のチェックシートが回ってきたら、「今の自分は無理をしていないか?」と問いかけながら、正直な気持ちをマークしてみてください。その正直な回答が、あなたと職場の未来を少しだけ良くするかもしれません。

