
「最近、なんとなく疲れが取れないし、気分が落ち込むなぁ…。でも、病院に行くほどじゃないし、気合が足りないだけかな?」

「ちょっと待ってください。その不調、決して『気合不足』ではありません。実は今、日本国内で精神疾患を抱えている人は400万人を超えているんです。決して他人事ではないんですよ。」 現代社会において、「メンタルヘルス(心の健康)」は私たち全員が向き合うべき重要なテーマです。
「自分はストレスに強いから大丈夫」 「心が弱い人がなる病気だ」
もしそう思っているなら、その認識は少し古いかもしれません。 この記事では、厚生労働省や公的機関のデータを紐解きながら、なぜ今、私たちにメンタルヘルスケアが必要なのか、その理由を解説します。
精神疾患は「5大疾病」の一つです
皆さんは、日本の医療において重点的に対策すべきとされている「5大疾病」をご存知でしょうか? それは以下の5つです。
- がん(悪性新生物)
- 脳卒中
- 急性心筋梗塞
- 糖尿病
- 精神疾患 かつては「4大疾病」と呼ばれていましたが、患者数の増加と社会的影響の大きさから、2011年に精神疾患が追加され「5大疾病」となりました。
がんや糖尿病よりも多い患者数
衝撃的なデータがあります。2017年の厚生労働省の調査によると、日本国内の精神疾患を有する総患者数は約419万人でした。 さらに、2020年の調査ではその数が約614万8000人にまで増加しています 。
これは、なんと日本人の約20人に1人が何らかの精神疾患の治療を受けている計算になります。がんや糖尿病の患者数と比較しても、精神疾患の患者数は非常に多いことがわかります 。
日本特有の「受診控え」と「我慢」
これほど多くの患者がいる一方で、日本には大きな課題があります。それは「適切なケアにたどり着いていない人がまだ大勢いる」という可能性です。
「まだ大丈夫」が回復を遅らせる
内閣府や専門家の調査によると、メンタルヘルスの不調を感じていながら医療機関を受診しない理由として、もっとも多かったのが「医療機関を受診するほどではないと思った(63.9%)」という回答です 。
また、「自分で解決したい(68.8%)」と考えて受診を先延ばしにするケースも非常に多く見られます 。
日本人は真面目な気質ゆえに、「仕事が忙しいから」「周りに迷惑をかけたくない」と我慢してしまいがちです。しかし、心の不調は「我慢」では治りません。虫歯を放置しても治らないのと同じように、適切なケアが必要です。
早期発見・早期ケアが未来を守る
メンタルヘルスの問題は、早期に対処すればするほど、回復も早く、社会生活への影響を最小限に抑えることができます。
逆に、「まだ頑張れる」と無理を重ねてうつ病などが重症化してしまうと、治療に数年単位の時間がかかったり、長期の休職を余儀なくされたりすることがあります。 日本の精神科入院期間は世界的に見ても非常に長い(平均275.1日)という現状があり 、重症化する前にブレーキをかけることが何より重要です。
まとめ:まずは「知ること」から始めよう
メンタルヘルスの不調は、誰にでも起こりうる「脳の病気」や「心身の反応」であり、恥ずべきことではありません。
このWebサイトでは、これからも科学的根拠に基づいた正しい知識や、日常で使えるセルフケアの方法を発信していきます。 「ちょっと疲れたな」と感じたとき、このサイトが皆さんの心の休憩所になれば幸いです。
まずは、今日のがんばりを自分で認めてあげるところから始めてみませんか?
